小選挙区比例代表連用制に向けた動き

 このほど、民主党が選挙制度改革で、1票の格差是正のため自民党案を丸呑みし、小選挙区を「0増5減」を打ち出した。(民主党案は、小選挙区の定数を「6増6減」か「5増9減」を検討していた。)
 自民党案では、小選挙区で定数3の山梨、福井、徳島、高知、佐賀の各県の定数をそれぞれ1減らす内容だ。
 ちなみに、最大格差は千葉4区(60万9040人)と高知3区(24万1265人)で千葉4区は野田首相の選挙区です。(高知3区は自民党の山本有二の牙城だ。)  民主党は当初、格差是正を先行して、抜本的な選挙制度改革は後回しにする方針だったが、野党の理解が得られないと判断し、現行制度の見直しも議論していく姿勢を示した。
 その上で、民主党の樽床伸二幹事長代行は「衆院小選挙区の1票の格差是正、議員定数削減、選挙制度の抜本改革の3つをセットにして同時決着をする」と提案した。
 そして、抜本改革で取り上げられているのが「小選挙区比例代表連用制」だ。これは、少数政党に有利とも言われ、比例定数80減を掲げた民主党が、ある意味、公明党などに配慮した形で持ち上がった。

小選挙区比例代表連用制とは?

 それでは、一体、小選挙区比例代表連用制とは何なのかを、僕なりに調べてみた。
 小選挙区比例代表連用制とは、小選挙区で議席を確保すればするほど、比例代表での議席配分が不利になる選挙制度。有権者は現行の小選挙区比例代表並立制と同じく1人2票を持ち、小選挙区では候補者、比例では政党に投票する。得票率と議席占有率の乖離(かいり)を防ぐ長所があるが、複雑な仕組みであるため、有権者や各自治体の選挙管理委員会が混乱する恐れもある。
 比例について、並立制では各党の得票を1から順次、整数で割り、その商が大きい順にブロック定数に到達するまで議席を配分する。一方、連用制は各党の小選挙区での獲得議席数に1を加えた数から順次、整数で割り、その商が大きい順に議席を配分するため、小選挙区では議席に届かない小政党に有利に働く。
 ブロックの定数が小選挙区3、比例3で、A党が小選挙区2議席、比例200票、B党が小選挙区1議席、比例160票を獲得した場合、比例の議席配分は、並立制ではA党2議席、B党1議席となるが、連用制ではA党1議席、B党2議席と逆転する。

時事通信より引用)

 簡潔にいうと、連用制においては、小選挙区で多数を占めた政党は、比例代表の議席が制限されるという事だ。
 各新聞社がまとめたデータによると、小選挙区比例代表連用制を導入した場合は下記の通りの議席数になる。

政党
(小選挙区
獲得議席)
比例代表獲得議席 獲得議席 連用制での増減
09年選挙結果 比例80減 比例80減で連用制 09年選挙結果 比例80減 比例80減で連用制
民主(221) 87 54 3 308 275 224 -51
自民(64) 55 30 29 119 94 93 -1
公明(0) 21 10 34 21 10 34 +24
共産(0) 9 4 18 9 4 18 +14
社民(0) 4 0 7 7 3 10 +7
YP(2) 3 2 7 5 4 9 +5
国新(3) 0 0 1 3 3 4 +1
新党日本(1) 0 0 0 1 1 1 +1
大地・真民主(0) 1 0 1 1 0 1 +1
無所属(6) - - - 6 6 6 -
180 100 100 480 400 400 -

 グラフでも分かるように、民主党が第一党である事に変わりはないが、現行制度で比例80減した場合と、小選挙区比例代表連用制にした場合では、51議席と開きが大きい。勿論、民主党に限らず、小選挙区で大勝した場合は、比例で大幅減となる。
 一方で、公明党など中小政党が大躍進することになる。カルト教団を支持母体とする公明党においては、小選挙区で勝つのは難しいが、比例代表連用制では議席を伸ばせる。

・大阪維新の会の勢い

 何故、ここにきて「小選挙区比例代表連用制」案が急浮上した訳には、2011年の統一地方選挙で、橋下大阪知事(当時)が率いる、地域政党の大阪維新の会が大阪圏で議席を伸ばしたの加え、大阪W選挙でも圧勝し、更には、橋下大阪市長が次期衆院選に向け400人を小選挙区に刺客として送り込む事を示唆しているのを受けての事だ。
 これまで公明党は、3人区に2大政党の他に第3局として入ろうとしたが、ここにきて維新の会が全国展開するとなれば、増々、小選挙区での戦いが厳しくなり、第3局を狙うのが難しくなる。そのため、中選挙区から小選挙区比例代表連用制に舵をきった形だ。


 僕は、衆参ねじれ国会や政局ばかりで前に進まない国政に嫌気が差している。首相も毎年替わり、外交においても政治力が低下をし、霞ヶ関主導の官僚政治が半永久的に続く事になる。
 本来であれば、政治改革でなく、官僚改革を進めるべきであるが、官僚主導であるが故に実現できていない。
 少数の意見を切り捨てろとは言わないが、政治力が低下している時に、更に停滞を招くような選挙改革をしてはならない。改革と言えば聞こえは良いが、「改悪」であってはならない。
 米国は良くも悪くも民主主義国家であり、その米国の選挙制度は小選挙区制で、事実上、民主党と共和党の2大政党制である。我が国においても、政治力の強化を目指すのであれば、比例の削減は避けて通れない。
 野田首相が24日に開幕した第180通常国会の施政方針演説において、「決められない政治からの脱却」を掲げた。小選挙区比例代表連用制は、それに逆行する形となり兼ねない。今こそ政治に力を持たせるために、比例80減を談合と呼ばれようが、民自の2大政党で正面突破していただきたい。
 自民党は下野してもなお公明党に配慮している。解散総選挙があったとしても、自民党単独での過半数を占めれない事を見越しての事だろう。だが、自民党が本当に配慮しなければならない相手は国民である。そうでなければ、例え民主党を倒して与党に返り咲いたとしても、国政はよくならない。自民党が古い政治から脱却、柵(しがらみ)から脱却できることを期待する。

敬愛大学総合地域研究所 主催「近代千葉と東アジア」
公開講演会とシンポジウム

◆日時:2012年1月21日(土) 10:00~15:40 ◆受付:9:30~
◆場所:国立歴史民俗博物館(佐倉市城内町117 TEL:043-486-0123)


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プログラム

Ⅰ基調講演

司会:岩谷 將(防衛研究所研究員)
10:00~10:10
開会の挨拶・主旨説明:家近 亮子(敬愛大学教授 「共同研究」代表者)

10:10~10:50
(1)加藤 陽子(東京大学大学院教授)
   「千葉県の面白さ‐内と外の視点から‐」
10:50~11:30
(2)藤田 梨那(国士舘大学教授)
   「わが祖父・郭沫若と千葉」
11:30~11:40:休憩
11:40~12:00:質疑
12:00~13:00:お昼

Ⅱシンポジウム「近代千葉とアジア人留学生」

司会:家近 亮子
報告
13:00~14:15:報告
発表①:樋口 雄彦(国立歴史民俗博物館総合研究大学院大学教授)
      「服部綾雄・純雄父子と朝鮮人・台湾人留学生」
発表②:見城 梯治(千葉大学准教授)
      「近代千葉の留学生-千葉医学専門学校と千葉高等園芸学校をめぐり」
発表③:川島 真(東京大学大学院准教授)
      「近代中国と千葉-中国人留学生への目線」
14:15~14:25:休憩
14:25~14:45:討論
          阿南 友亮(東北大学大学院准教授)
14:45~15:25:自由討論
15:25~15:40:閉会の挨拶・総括
          安田 常雄(国立歴史民俗博物館名誉教授・客員特別教授)

主催:敬愛大学総合地域研究所(「共同研究」「近代日本におけるアジア人留学生の『日本体験』の再検証-千葉に刻まれた近代史を中心に-」)

共催:国立歴史民俗博物館

ベーシックインカムとは?

 ベーシックインカムとは、バカが説明するとこうなります。
 「年金もいつになったらもらえるのか分からないから心配」「子ども手当ができても、ちょうど1歳違いでもらえなかった」などなど、社会保障や公的扶助制度に不安を抱える方が多いと思います。
 日本では、所謂ワーキングプアと呼ばれる年収200万円以下の低所得者が約700万世帯あります。これは、日本の全世帯の20%に当たります。所得も少ない、年金も不安、だから何とか貯蓄をそうとする。そうすると、消費が減るので、経済も小さくなりGDPもどんどん下がります。デフレのスパイラルにどんどん入り込み、アリ地獄に嵌っています。
 政府・日銀も金融緩和をしようと、将来が不安なのだから、消費には回らない。
 そこで、登場するのが「ベーシックインカム(BI)」です。
 ベーシックインカムは政府が行うあらゆる補助金(戸別所得補償や生活保護なども含まれます。)を統合して、縦割りの行政を通さず、直接、国民に還元させる行政サービスです。

・財源問題

 日本ンの人口は約1億3000万人います。一人当たり、月に10万円を配ると、年間156兆円掛かります。さて、どこからこの財源を確保するのか?日本の国家予算は80兆円あり、国防費など国家の根幹に関わる重要予算を除いても、半分の40兆円は捻出できます。それに、消費税を20%まで引き上げることにより、税収が20~30兆円増えます。(現在は1%増で2兆円です。)+所得税40%で200兆円(日本の年間国民総所得(GNI)は330兆円)=約250兆円(従来の消費税分を差し引いています。)になります。これで国民一人当たり月10万円支給できる。(日本国籍のみです。)
 簡単に言えば、これがベーシックインカムです。
 財源の250兆円からベーシックインカムにかかる費用を引いても、約90兆円は残ります。現在、1000兆円ある国の借金(財政赤字)も、10年もあれば返済できます。2020年台の後半からは、日本は無借金国家になる。ベーシックインカムの導入で、無駄な国会議員や優秀な国家公務員も削減できます。即ち、同時に財政健全化も図れるわけです。
 優秀な国家公務員は、その優秀な能力を税金の消費でなく、企業家として、使ってもらいましょう。


・消費型の経済

 ベーシックインカムは全て単年度使い切りの電子マネーでの支給にします。これで、貯蓄に回る事はありません。また、海外に流出す事も防げます。つまり、税金を直接市場に投入して、新たに150兆円の市場を作り出すのです。
 国内での消費が増えれば、円高で苦しむ企業達も、国内に巨大市場が形成されるので、その分の利益を上げる事ができます。つまり、企業の業績が上がれば、それだけ社員の給料も上がる。国民所得が上がるだけでなく、国も所得税が増えハッピー!こうして、消費型の経済を作り出すのです。これを、僕は新社会民主主義と呼びます。 国が最低限の補償をして、国民は消費をし、企業は潤う。
 主婦が家事や子育ての合間を縫って、パートに出る必要もありません。扶養家族がどうのこうので年間110万円までしか稼げないと嘆くより、国が年間120万円あげるから、その分、消費して下さい。そして、パートに行かない分、子供達との時間を増やして下さい。
※ベーシックインカムは電子マネーですので、消費しなければ、来年度には残高が0円になります。


人材がいなくなる?

 確かに、主婦たちがパートに出なければ、人材不足になるかもしれない。だが、超円高時代の今、日本で働きたい出稼ぎ労働者は沢山いる。先ずは、最低賃金の撤廃。最低賃金があるせいで、企業は求人を最低限に抑制している。最低賃金が撤廃されれば、少し安くても働きたいという人は、どんどん働けるようになる。消費が増えて、企業の売上も向上、つまり、人件費に掛けられる余裕も生まれる。パートの人材不足なら、企業は少しでも高く時給を設定するだろう。最低賃金がなくても、供給不足になれば、自動的に時給は上がる。無理して働かなくて済む社会の一方、働きたい人はどんどん働いて、給料を稼げる社会。


ベーシックインカムで給料はどうなる?

年収1000万円以下のデータです。(所得税40%で計算。)
(万円)
税引前 200 350 500 850 1000
税引後 120 210 300 510 600
ベーシックインカム導入後 240 330 420 630 720


 年収300万円以上の世帯は、ベーシックインカム導入で、総所得は減ります。ではどうするのか?それは、結婚して、子供を沢山生むことです。つまり、ベーシックインカムはデフレ脱却だけでなく、少子化対策を同時に行えるのです。結婚していない人、子供のいない世帯は損をします。
 ついでなので、収入ゼロの扶養家族が増えた場合のグラフです。
所得税40%徴収後の年収
(万円)
税引前 200 350 500 850 1000
ベーシックインカム導入後 240 330 420 630 720
扶養家族一人(配偶者) 360 450 540 750 840
扶養家族一人(子供1) 480 570 660 870 960
扶養家族一人(子供2) 600 690 780 990 1080


 上記のグラフを見てもらえば分かるように、国民の95%以上の方が、配偶者に子供2人を産めば、元の年収を超えます。何億円も稼いでいる人は、元は取れないでしょうが、それだけ稼ぎのある方なら、経済が上向けば、所得税で引かれた額以上に稼げるでしょう。
 これで、日本国民はウハウハの生活が約束されます。一億総中流を目指しましょう!


※あくまでも、バカが考えるベーシックインカム(BI)なので、真に受けないように!

 

マルチビザ(半年、1年、2年)の申請について

本日8月26日(金)に中国大使館からの連絡によると、マルチビザ(数次)の発行が規制されます。
通知内容は下記の通り


【2011年8月29日からの申請分についての注意】

マルチビザ(半年、1年、2年)申請について

中国への渡航歴がない場合マルチビザは申請できません。

マルチビザを申請する場合、パスポート上に中国への出入国履歴が必要。

今後は申請時に、パスポートのデータ面・出入国履歴のコピーを添付して下さい。

以上

先日、ツイートした内容をこちらにもアップいたします。

日本が直面している外交危機

2012年問題というと、日本では団塊の世代が大量に退職する事だが、世界は違う。米中露の国連安保理の国家元首を決める選挙が同時期に行われる。米国は財政再建次第で替わる可能性、露メドベージェフ大統領が再選するだろう。中国は形式的な胡錦濤から、人情家な習近平に変わる。

中国は先日、米副大統領との会談を行い、更には習近平副主席(次期主席)がリスクを犯しながらも、地方にも動向して案内係を務めた。これは、何を意味するのか?日本の外交上、かなり危機感を持って注視する必要がある。米国と中国の接近は日本の外交の根底を覆すことに直結するからだ。

日米同盟は、ソ連と中国、更には朝鮮戦争の過程で、日本を東アジアの中で西側諸国に取り込む狙いで行われた。戦後、米国の核の傘下、即ち米国の持つ核の抑止力を使って、日本の平和を維持しようよとしてきた。非核三原則などウソで、原発や米軍の原子力空母などが日本にある。

自民党の石破茂氏によれば、原発は「日本がその気になれば、いつでも核兵器を造れるんだぞ!」という意味の抑止力のためにあるらしい。だが、米国と中国が手を結べば、何の抑止力にもならない。日本が核兵器を造るには1年掛かる。米国と中国は既に持っている。更にはロシアもそうだ。

これまで、経済大国1位の米国と2位の日本が協力することで、「日本を攻撃すればどうなるのか?」とうい面で、世界経済をバックに抑止力を誇ってきた。だが、GDPも中国に抜かれた。このほど、中国は米国を抜いて製造業の生産額が世界一になった。米国の日本離れは否めない。

つまり、中国が世界第2位の経済大国となり、更には世界の約20%の製造拠点となれば、米国にとって、米中関係を親密にするのが国益だろう。毎年、日本は首相を替え、今年の9月に予定されていた日米首脳会談も頓挫。何一つ前に進まず、低迷を続ける日本は世界から見捨てられる。

核保有国である米中露の関係が改善されれば、北方領土、竹島、尖閣諸島と領土問題でもめている日本にとっては不利だ。2012年問題の前に、日本では新しい首相が誕生する。世界の新しいリーダー達より先に、国際社会で活躍するチャンスである。このチャンスを無駄にしてはならない。

日本が直面している問題は原発事故や円高だけではない。正に国家の存亡に掛かる外交問題に直面している。今度の民主党代表選も「脱原発」や「増税」だけで判断してはならない。グローバル社会が緊密化する中で、首相の交代は、国益に反する。日本の顔(代表)を選ばなければならない。

】毎年、首相を替えることで、どれだけ損をしてきたか、我々国民も大いに反省し、自分達の代表である首相を誕生させなければならない。そのためには、議院内閣制を終わらせ、国民が国の代表を選ぶ首相公選制の導入も不可欠。そして、党を解体して、それぞれの政策集団にすること。

繰り返しになるが、毎年、首相を交代させてはならない。交代=後退です。軍事力もなく、経済でも中国に抜かれ、この先、日本が生き延びて行くには、挙党一致ではなく、挙国一致である。決して、小手先や目の前の利益の事だけで、簡単に国の代表を降ろすべきでない。

先ずは、失われた国の信用力を取り戻すために、有権者も責任を持って選挙で投票し、政治に厳しい目を向ける事である。そして、野党はつまらないスキャンダルや党利党略で内閣不信任や審議拒否をするのではく、国のため、誠心誠意政策をする事。これが、今の日本に求められる事。


速報はこちら

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民自公による大連立に反対

国共合作ではないが、日本も国難を乗り切るために民自合作は必要。でも、それが大連立ではない。お互いに、党利党略を止め、復興の為に持てる力を結集することだ。大連立では、ポスト争いになり兼ねない。
民主党は閣外で自民党に協力を要請し、国民・日本国のためになる政策は受け入れるべきだ。一方、自民党も面子だけで、政策・対策なき4K潰しを止め、真摯 に日本のための政策を与党に提案すること。国難の時に、二大政党がいがみ合っていては、何も解決しないどころか、更に悪化する。
自民党は何故、政権交代がおき、野党に転落したのか、よく検証して欲しい。海外の雑誌に「派閥争いによる政治の腐敗」とこき落とされている。世界に醜態を晒し、有権者から見放されたからだ。民主党の目玉政策を潰せば、政権に還れると思ったら大間違いだ。
民主党の目玉政策を潰せたところで、党利党略を続ける自民党に政権を託すほど有権者はバカではない。しかも、有権者の目は厳しくなる一方だ。それに、無党 派層が立ち上がっている今、原子力村など一部の票より浮動票の方が上回っている。この現状では自民党が政権に返咲くことはない。
政権交代を夢見て民主党に託した有権者が、前に進まない民主党に呆れているのも確か。だが、他に変わる政党もない。何人かまともな政治家がいるのも確かだ が、日本の政治全体が腐敗している。派閥争いに明け暮れて、政治不信を生んだ自民党とカルト党と大連立するのは国益に反する。
311から5ヵ月が経ったが、何ら進展ない。与野党が政策を持ち寄って、国のために国会を運営していれば、もっとスムーズに行っただろう。国民の信頼を 失った政党同士が連立して、国民のためになるのか?いささか疑問だ。与野党が国のために政策を行えば、選挙で有権者が評価する。
自公両党は民主党の目玉政策である、所謂4Kを潰す事が国益でもなければ、政策でもない事を理解しないといけない。面子だけの政策なき潰し合いでは、何も 生れない。先ずは、審議の場を設けて、日本の復興に関連する法案に対して、きちんと討論をする事。それが政治家の役目だ。
大連立などしなくても、与野党が国のために政策を持ち寄れば済む話だ。これ以上、日本の政治を腐敗させ、後退させるわけにはいかない。大連立は民主党代表 選の争点にもならない。政策ではないから。だから、僕は大連立反対。今後も、有権者は政治から目を逸らしてはいけない。

福島は未だに原発推進議連が潜む

先日、行われた民主党の福島県連の常任幹事会で、「脱原発」の文言訂正を求める発言があり、そのまま休議になったとか。
これだけの事故が起きて、福島の半分は人が住めない現状だというのに、まだ原発を推進するのか?
事実だとすれば、身が凍る思いだ。

原発を推進しているのは誰だ!?

僕の頂いた情報の他に、まだ隠れ推進議連があるというが、一先ず、情報を公開!
県連会長吉田泉
県議会議員瓜生信一郎
渡部勝博
佐藤健一
坂本栄治
玄葉光一郎秘書円谷健一(県議候補予定者)
渡辺治(県議候補予定者・玄葉地元)

現民主党政権の政調会長で国家戦略担当や特命担当大臣(科学技術政策)の玄葉氏(福島3区)の秘書が推進派だということに、驚きを隠せないが、所詮、原子力村の力なくして、当選しないということか。
このまま行けば、福島第一原発は廃炉だが、第二原発は維持される可能性が高い。

中国のビザ申請する方へ

少し遅くなりましたが、7月1日より「中華人民共和国査証申請表」が変更になりました。
今週(8日)あたりまでは、旧フォーマットでも申請できるようですが、担当者によっては拒否される可能性もありますので、お気を付け下さい。

「中華人民共和国査証申請表」

僕の記憶している限りでは2007年以来、4年ぶりのフォーマット変更になる。
だが、4年前のはフォーマットはデザインが変わっただけで、特に変更はなかったが、今回の変更は大幅に個人情報の欄が増えた。
これまでは、裏表1枚の用紙だったが、新フォーマット(中華人民共和国査証申請表)では、ワードで4ページ(裏表印刷可)なので、2倍だ。それに、駐在や留学する人は別の用紙(その2)に細かい記入が必要である。(用紙はワードで2ページ)
何が追加されたかというと、家族の氏名、国籍、職業、続柄などの記入が必要になった。それと、日程表も必要になる。

我が国には個人情報保護法はあるが、治外法権、、、他国にここまで個人情報を渡さないといけないのは、少し危機感を抱く。
これまで同様、学校や法人が身元保証する形ではいけないのか?いささか疑問だ。


※「中華人民共和国査証申請表」は在日本国中国大使館からダウンロードできます。

文藝春秋 8月臨時増刊号「つなみ」を購入

目次

つなみ 被災地のこども80人の作文集

文藝春秋8月臨時増刊 つなみ 被災地のこども80人の作文集

  • はじめに   「子供の眼」が伝えるもの 森健
  • 名取市・仙台市若林区・東松島市

  • ままのかおがみえたらないちゃいました   名取市閖上保育所
  • ままのくるまが、ながされた   名取市閖上わかば幼稚園 
  • 画用紙一枚で寝ました   名取市閖上小学校四年 
  • つなみは黒くてくさかった   仙台市若林区東六郷小学校二年
  • お母さんにおこられた   名取市閖上小学校三年 
  • 車も人もながされた   仙台市若林区東六郷小学校三年
  • 学校の二階まで上がってきた津波   名取市閖上小学校六年
  • 世界中の人に恩返ししたい   名取市閖上中学校二年
  • かなしいきもち   仙台市若林区ろりぽっぷ幼稚園 
  • 地鳴りが「ゴォー」   名取市閖上小学校五年 
  • 戦争の後みたい   名取市閖上小学校六年
  • 大好きだった海が嫌いになった 
  • 一番キレイな星空   名取市宮城県農業高校一年 
  • NEVER GIVE UP!   名取市宮城県農業高校二年
  • 「止まれぇ~、止まれぇ~っ」   東松島市大曲小学校三年
  • 茶色く濁った不気味な海   東松島市矢本第一中学校二年
  • 石巻市・女川町

  • くうきがきたない   石巻市湊小学校一年
  • おとうさんにまけないせんしゅになりたい 石巻市渡波小学校二年
  • じしん   石巻市開北小学校一年 
  • 「にげろー!」   石巻市湊小学校三年 
  • たいへんだった日 女川町女川第二小学校四年/女川町女川第二小学校六年・絵
  • おうちでゆっくりテレビを見たい   石巻市大街道小学校一年
  • 2時46分で止まった時計   石巻市大街道小学校四年 
  • 「助けて」「苦しい」という声   石巻市大街道小学校四年
  • 食パンを4分の1   石巻市大街道小学校六年
  • とてもヘドロは臭く、いやなものでした   石巻市大街道小学校六年
  • こわかったあの日   石巻市釜小学校二年 
  • きゅうにきたつなみ   石巻市釜小学校四年
  • じしんの日   石巻市釜小学校四年 
  • 妹にやっと会えた   石巻市釜小学校五年
  • 自衛隊のシャワー   石巻市万石浦小学校五年
  • 助け合う日々   石巻市万石浦小学校六年 
  • 家がなくなってくやしい   石巻市開北小学校五年
  • 「笑顔」を忘れず   石巻市門脇小学校五年 
  • だるさ・吐き気・へんな感覚   石巻市貞山小学校六年 
  • 「早くあがって!!」   石巻市青葉中学校一年 
  • お母さんとの再会   石巻市門脇中学校二年
  • 悪夢   石巻市湊中学校二年 
  • 人間は強い   石巻市石巻中学校二年 
  • まさか自分がこうなるとは   石巻市石巻北高校一年 
  • 玄米のおにぎり   石巻市石巻北高校二年
  • 頑張るぞ俺達家族!   石巻市東松島高校一年 
  • 冷静ではなかった僕   石巻市石巻好文館高校二年 
  • 南三陸町

  • つよくてやさしい人になりたい   南三陸町志津川小学校一年 
  • おにぎり一個十分かけて食べた   南三陸町志津川小学校六年
  • ねこも行方不明   南三陸町伊里前小学校四年 
  • 一生忘れてはいけない   南三陸町志津川小学校六年 
  • あたりまえのような幸せ   南三陸町志津川小学校六年 
  • 「何も無ぐなってしまったやぁ」   南三陸町志津川中学校一年 
  • 町が海にしずんでいた   南三陸町歌津中学校二年
  • 気仙沼市

  • つなみってよくばりだな   気仙沼市大谷小学校一年 
  • ゴーゴーバリバリ、バッシャーン   気仙沼市大谷小学校三年 
  • ぼくはがんばります   気仙沼市南気仙沼小学校一年 
  • わたしのたからばこは、どこにいったかな?  気仙沼市南気仙沼小学校一年 
  • こわかった大つなみ   気仙沼市南気仙沼小学校一年
  • 津波がなければ......   気仙沼市大谷小学校三年 
  • おもいきり泣いてくれた友達   気仙沼市南気仙沼小学校四年 
  • 川の水がぎゃく流   気仙沼市南気仙沼小学校四年 
  • ちょうこくとうの雨   気仙沼市南気仙沼小学校四年
  • 制服姿に凍てつく寒さ   気仙沼市気仙沼中学校一年
  • 赤く燃え上がる炎と黒煙   気仙沼市気仙沼中学校二年 
  • 唯一残ったのは、命   気仙沼市気仙沼中学校二年
  • 私の二ヶ月間   気仙沼市気仙沼中学校二年 
  • ペットボトルの湯たんぽ   気仙沼市鹿折中学校三年 
  • 子供や孫に伝えたい   気仙沼市鹿折中学校三年 
  • 就職試験を頑張る   気仙沼市本吉響高校二年 
  • 陸前高田市

  • まつの木一本   陸前高田市高田小学校三年 
  • 失ったものと得たもの   陸前高田市高田小学校五年
  • まけるな! 日本   陸前高田市高田小学校二年 
  • 電柱やたて物がドミノのように   陸前高田市高田小学校三年 
  • 毎日が不べんです   陸前高田市高田小学校三年 
  • はじめて見た地われ   陸前高田市高田小学校三年 
  • ガレキの中に立っていました   陸前高田市高田小学校六年 
  • あれが高田なのか   陸前高田市高田小学校六年 
  • 消えたもの、もらったもの   陸前高田市高田第一中学校一年
  • 今だから伝えたいこと   陸前高田市高田第一中学校一年 
  • 釜石市・大槌町

  • 今は何がほしいかわからない   釜石市鵜住居小学校四年 
  • 夢だったらいいなー   大槌町赤浜小学校三年 
  • お母さんをかならず見つけます   大槌町大槌小学校五年
  • 友達といっしょにねるとあったかい   釜石市鵜住居小学校三年
  • 「お母さん、ぼくは無事だよ」   釜石市鵜住居小学校四年 
  • つなみがきた   大槌町赤浜小学校二年 
  • おばあちゃんのためにひいたピアノ   大槌町赤浜小学校六年
  • 白い煙のような波   釜石市釜石東中学校一年 
  • 「バイバイ」   大槌町大槌中学校二年 
  • グラビア

    被災地のこどもたち   文・塩野七生
  • こどもギャラリー

  • じしんですー   石巻市おひさま保育園 
  • さくら咲く洞源院 バーベキュー   石巻市はまなす保育所 
  • つなみがきた   気仙沼市大谷小学校一年 
  • 津波が来た   気仙沼市大谷小学校三年 
  • ガレキのなかを走る救急車   石巻市保育園 
  • ごみのかたまり   石巻市保育園
  •    陸前高田市高田小学校三年 
  • one for all, all for one.   陸前高田市高田小学校三年 
  •    陸前高田市高田小学校三年 
  • つなみ   陸前高田市高田小学校三年 
  • 夢の町   陸前高田市高田小学校三年 
  • みんなにげろー! 助けてくれー!   陸前高田市高田小学校二年 
  • おばあちゃんとわたし   釜石市おさなご幼稚園 
  • 作文・絵をかいてくれたこどもたち
  • おわりに   笑顔の先には明日がある 森健

※こどもたちの学年は基本的に被災時のものとしました。

松本前復興相に関しての僕の意見はTwitterでご覧下さい。
 それより、早く手元に届かないか楽しみです。


原発作業員は特攻隊ではない

作家:村上龍氏のJMM(Japan Mail Media)で、とりわけ気になった「谷口プロジェクト」について紹介する。
谷口プロジェクトの谷本氏も忙しいなか、メールを返してくれて、引用についても直ぐに快諾してくれた。
僕の意見は後日まとめるとして、下記はJMMからの谷口プロジェクトの概要です。

【初めに】

我々は、今回の福島第一原子力発電所の災害について、原発作業員の方々が不測の事態の発生により急性放射線症候群に陥ることを危惧し、事前の自己末梢血幹細胞の採取・保存を3月末から呼びかけて来た(通称、谷口プロジェクト)。この提案に対し、国内外で賛否両論が巻き起こり、2ヶ月あまり経過した今も決着を見ていない。このような新しい試みに対してコンセンサスが得られにくいのは当然であり、あらゆる角度から十分検討を行った上で、敢えて選択しないとの立場を取ることも十分考えられる。ただし、原発事故は現在進行形であり、いつまでも議論ばかりしている訳には行かないことは、原発作業現場と同様に医療現場で働く人間は十分承知している。
このため、虎の門病院、国立がん研究センター中央病院や日本造血細胞移植学会の関連施設では、希望者が出た場合は即時に対応可能な態勢を当初からとっており、現在もそれを維持し続けている。本稿では、谷口プロジェクトが「正当化されるか?」、という側面から、前編では安全性について、後編では提案後2ヶ月間の経過について叙述し、皆様の判断材料として提供させて頂く。


【健常人に対する医療介入】

医療行為において副作用が生じることは避けられない。医療行為以外で勝手に他人に薬を盛ったりメスを入れたりすれば犯罪となる。患者の病を癒すという目的のために、薬物投与の副作用や外科治療等に伴う傷害が医療行為では正当化される。医療行為による副作用のリスクより、治療効果というベネフィットが上回るという想定で医療介入が許されるのだ。ところが病気を持たない健常人ではどうだろうか。原発作業員は基本的に病気を持たない健常人のはずだ。健常人に薬物投与や外科行為などの医学・医療上の介入が許されるのは、例えば医薬品を開発するためのボランティアだったり、患者に臓器を提供するドナーだったりと、ごく特殊な場合に限り社会的に許容されている。


【末梢血幹細胞採取とは】

谷口プロジェクトで行う末梢血幹細胞採取は、血液疾患の治療で健常人ボランティアドナーに用いられる手法と同じものだ。かつては骨髄にある造血幹細胞を、全身麻酔下で骨に穿刺し骨髄を直接取り出す方法が行われてきた。この方法は現在も行われているが、1990年代に入りG-CSFという薬剤による新たな採取法が開発され、この薬剤を数日間皮下注射した後に、末梢血から血液成分分離装置により採取するという方法が世界的に普及した。これが末梢血幹細胞採取と呼ばれる方法である。健常人でのG-CSFによる末梢血幹細胞採取それ自体は、日本を含む世界中で、血液疾患患者に対するボランティアドナーに対して日常的に行われている診療行為である。健常人がボランティアドナーとなった場合、採取後の細胞をそのまま患者に提供する形となる。
採取には当然種々の副作用が生じるが、患者の治療のためのボランティアということで、現在では世界中で社会的に許容されている。もちろん、一足飛びに認められた訳ではなく、数多くの議論や長年のデータの蓄積があった上でのことである。他の多くの医薬品や医療機器等と同様、日本では世界から年単位のラグがあったものの、血液疾患患者の血縁者の健常人ドナーからの末梢血幹細胞採取は2000年より保険適応の医療として認められた。また、2010年には非血縁者間、つまり骨髄バンクドナーでも末梢血幹細胞採取を行うことが公的に認められた(1,2)。


【原発作業員からの採取】

谷口プロジェクトとは、この末梢血幹細胞採取を原発作業員が自分自身のために行い、将来の事故に備え保存するという提案だ。各種報道を見る限り、この未曾有の原発事故の収束の見通しは、残念ながら未だ立っていないと考えざるを得ないだろう。
散発的な小規模の"想定外の"被曝事故はあるものの、今のところ高度の急性放射線症候群に至るような大事故は発生していない。しかし今後、予定外の汚染水が増える梅雨時や台風、熱中症が危ぶまれる真夏を無事乗り切り、余震や津波の発生なく工程表に沿って安定化作業が進められるのか、原発作業員の方々が持つ業務上のリスクを我々医療者が正確に見積もるのは困難である。一方、谷口プロジェクトを実施した場合のリスク、安全性はどのくらいあるのだろうか?健常人ボランティアドナーと違い、原発作業員の場合は、他人に提供するのではなく、自分の将来の不測の事故に備えて、自分のために細胞を保存することになる。自己末梢血幹細胞採取に伴うリスクは正当化されるのだろうか?


【谷口プロジェクトの安全性について】

谷口プロジェクトでは、世界中で数万例以上の健常人に実施され、その安全性が長年確認されてきたG-CSFを使用する通常の方法(3)と、採取の期間を短縮するために国内では未承認の薬剤(モゾビル)を併用で用いる方法(4)とを用意している。採取を行うか否かは戦略の問題だ。G-CSFのみを使うかモゾビルを併用して使うかは戦術の問題と言える。時間的余裕があれば、5日程度かかるものの前者の標準的な方法が望ましいと考える。この標準的な方法については、最も専門性を有する日本造血細胞移植学会からも健常人からの採取ガイドラインが公表されており(5)、日本全国の専門施設で実施可能な方法である。G-CSFは世界中で健常人では数万人以上、癌患者も含めれば数千万人以上に長年使用されているごく一般的な薬剤である。
一方、作業を何日間も離れることは許されないという場合を考慮し、国内未承認の薬剤を3月の時点では緊急避難的に用意した。この薬剤、モゾビルは、海外では一部の悪性腫瘍患者で承認され一般的に用いられているものの、健常人への使用は海外でも適応外の方法となる。本邦での未承認薬の使用には様々な議論、批判がある。モゾビルは比較的新しく開発された薬剤で、健常人での使用経験は限られ(6,7)、癌患者まで含めても世界で数万人程度までしか使用例がないかもしれない。このため、G-CSFと比べれば、未知で重篤な副作用が生じる可能性は否定できず、長期的な影響も不明である。谷口プロジェクトにおいて、万が一モゾビルによる重篤な副作用が生じた場合は、世間から途方もない非難を受けなければならないだろう。G-CSFを使用 した通常の方法で採取するのか、ある程度のリスクは承知で採取期間短縮を優先させモゾビルを使用して採取するのかは、医学的な判断のみではなく、実際の作業状況等も含めた総合的な判断で選択を行う必要がある。


【副作用の問題】

使用データが豊富にあるG-CSFの場合、軽度だが多くに見られる副作用は、腰痛、骨痛、関節痛、筋肉痛、頭痛、発熱、倦怠感などであり、これらは通常の解熱鎮痛剤などでコントロールされる。また、どの薬剤にもつきものだが、まれにアレルギーによるショックが起こることもある。1%未満だが重篤なものとしては、間質性肺炎、狭心症様発作、脳血管傷害、脾破裂といったものがあり、過去海外で11例の採取関連死亡が報告されている(8)。重篤な副作用など臨床的に問題となるケースは、もともとの病気があったり高齢であったりする場合が多く、採取が実施可能かどうかは事前の検査を入念に行う必要がある(3)。

モゾビルは2008年に米国で初めて承認され、欧州や韓国などでも既に用いられている。主な副作用は、下痢、悪心、疲労、注射部位反応、頭痛、関節痛、嘔吐、めまい等だ。また、皮下投与後に、血管迷走神経反応、起立性低血圧症、失神も起こり得るとされる。重篤な有害事象として、心筋梗塞と肺炎の発生例も報告されている(4)。

血液成分分離装置を用いた採取(アフェレーシス)は、通常の骨髄採取と異なり、全身麻酔を必要としない。主な副作用は、全身倦怠感、クエン酸中毒による四肢のしびれ、めまい、吐き気、嘔吐、一過性の血圧低下、採取後の血小板低下などだ。この採取法は、ボランティアからの成分献血の際にも広く用いられており、副作用に対する対処法は既に確立している(9)。


【白血病発症リスク増加はあるのか】

一番気になるのは、谷口プロジェクトの実施前または後に福島原発の作業環境下で被曝した場合の白血病等の造血器疾患発症リスク増加の程度だろう。G-CSFが造血細胞に作用するからだ。G-CSFを使用した場合の、通常の健常人ボランティアドナーでの発症リスクは、国内外で長年検討されており(10,11)、国内でも血縁ドナーのデータを長年検討した結果、健常人でのリスク増加はほぼ否定され、前述のとおり昨年より日本骨髄バンクのボランティアドナーでの実施も認められた(1)。では、原発作業員ではどうかというと、残念ながらそのようなことを検証したデータはどこにもない。チェルノブイリの時代には存在しなかった医療技術だ。若干参考になるのは、癌患者で治療に用いる量の抗癌剤や癌に対する放射線療法とともに、G-CSFを治療で使用(谷口プロジェクトより低い用量で長期間)した場合、大雑把に言って0.4%程度の発症リスク増加があるとされていることだ。我々もその研究の第一人者であるデューク大学のライマン教授に直接見解を確認した(12)。谷口プロジェクトではG-CSFの使用は高用量だがごく短期間であり、癌患者ではなく健常人、抗癌剤の使用はない、ということを考慮すると、G-CSF投与に伴う実際のリスク増加はこの0.4%よりはずっと低いと予想される。もし影響があるとすれば、通常の健常人ドナーよりも放射線被曝が加算される分だけわずかにリスクが上昇するかもしれない。ただし、これは数千人規模を何年も長期間にわたって追跡しても証明することが困難な、理論上のリスク と思われる。また、100 mSvを超える作業被曝自体で白血病等の発症リスクが上昇すること、薬剤の影響は採取終了後の休息期間を長くとればとるほど無くなるということも指摘しておきたい。


【残された課題】

谷口プロジェクトには未解決の課題も数々存在する。まず、採取費用の負担だ。政府、東電、原子力安全委員会などが反対している状況下では、原発作業員個人が負担しなければならない。また、採取した造血幹細胞は、原発の作業終了後6ヶ月間までの保存を予定している。保存にもコストがかかるからだ。さらに長期間の保存の要望が出た場合の対応は未定である。万が一採取の過程で重篤な副作用が生じた場合の補償問題も残されている。さらに、最も重要なのは、愛媛大学大学院の谷川武教授が要望されているような、原発作業員に対する総合的かつ長期的な健康管理体制の構築だ。
しかし、「厚労省に予算化を求めたところ、「『今年は無理。来年来て下さい』と言われた」とのことで、現時点では難色を示されているという。」との報道がなされているのが現状だ(13)。


【国内外の反響】

末梢血幹細胞採取は、血液内科専門医にとってはごく日常的な医療処置だ。しかし、医師であっても専門外であれば、あまり正確に理解されていないのが実情だ。これは医療が高度化し進歩が著しい現代に生きる医療者にとって、ある意味やむを得ないことだ。このため4月15日、我々は世界中の一般の医師を広く読者に持つ医学専門誌ランセットに谷口プロジェクトについて発表し、国内外の多数メディアがそれを報道した(14)。また、原発作業員の方々やそのご家族に分かりやすく説明する必要性もあったことから、5月3日から5日にかけMRICで一般向け解説文を発表した(15)。この文章は、村上龍氏の主催するメールマガジンJMMでも配信された。この反響はすさまじく、我々のホームページは平常時で300 visits/day程度なのが、ピーク時には17,202 visits/dayと50倍以上に増加し、一般の方々から多数の寄付の申し出も頂いた(注:寄付は現在のところ受け付けておりませんが、この場を借りて皆様に厚く御礼申し上げます)。また、糸井重里氏(16)、伊東乾氏(17)、池田香代子氏(18)、江川紹子氏(19)、宮台真司氏(20)など言論人の方々からもコメントを頂いた。


【谷口プロジェクトに対する意見公募】

なお、谷口プロジェクトに対し、意見論文投稿(日本語の場合4000字以内を目安、他言語も可、MRICもしくは谷口プロジェクトのHP上で掲載、投稿者名は実名で公開とさせて頂きます)及び公開討論会開催に向け登壇者を公募させて頂きます(締め切り:2011年6月30日、連絡先: savefukushima50@gmail.com )。


【政界の動き】

 

さて、谷口プロジェクトについては、国内外で賛否両論あり、2ヶ月が経過した今も国内のコンセンサスは得られていない。原子力安全委員会は谷口プロジェクトの提案直後から、「(1)作業員にさらなる精神的、身体的負担をかける、(2)国際機関での合意がない、(3)十分な国民の理解が得られていない」との理由(21)で反対を続けている。4月25日に舛添要一議員が菅直人首相に代表質問した際にも、原子力安全委員会の見解を根拠に必要ないとの判断が示された(22,23)。他にも、石橋みちひろ議員(24)、柿沢未途議員(25)、福田衣里子議員(26)、森ゆうこ議員(27)らが質問を行っているが、いずれも政府からは否定的な見解が出されている。


【国内外の専門家からの反論】

 

チェルノブイリ等でも診療にあたったロバート・ゲイル博士は、3月の来日当初は谷口プロジェクトに賛意を示していたものの、その後何らかの理由により反対に転じ(28)、5月30日時点で筆者が面会し直接尋ねた際も依然として反対しているとの意見を頂いた。公開討論を申し込んだところゲイル博士から直接の了承が得られたが、直前になり時間がないとの理由で何故か突然キャンセルとなった。ただし、ゲイル博士の弁によれば、谷口プロジェクトに対する博士の見解が、近日医学専門誌ランセットに発表されるとのことであり、我々もその後の福島原発の最新状況を踏まえた追加論文を準備している。国内の専門家としては、東札幌病院副院長の平山泰生先生から、コスト面から考えても日本学術会議の見解(不要かつ不適切)が支持される旨の提言が公表されている(29)。コストに関しては、末梢血幹細胞採取を通常診療で行うと1件当たり40-50万円程度となり、仮に1000人採取した場合、その実費は単純計算で5億円程度となる(谷口プロジェクトでは製薬会社等からの寄付により、虎の門病院で採取した場合の費用負担を1件当たり10万円程度としている)。原発処理にかかる途方もない費用を考えると、採取費用負担も重大な問題の一つだが、東京電力の2009年度の広告費が250億円と報道されていることも鑑みる必要があるだろう(30)。なお、2009年から10年に新型として世界中で流行したインフルエンザA09年型のワクチンでは、国内4社から購入された約3100万人分の国産ワクチン約149億円分が有効期限切れで廃棄、海外メーカー2社に対しては9900万人分の輸入契約で支払額は違約金も含め853億円、その輸入ワクチンのほとんどが廃棄されたとの報道がある事実も記憶 に新しい。また、厚労省関係では医系技官の寺谷俊康氏が、「良かれと思っても、思いつきだけで医療行為をすることは現代においては人体実験や呪術的行為にすぎません。これまでの医学の歴史をみれば悲惨な事件が起きてきました。」との見解を、2名の東電社員が250 mSvの上限を超える被曝をしたことが報道された直後の6月3日にtwitter上で示している(31)。


【日本学術会議等との公開討論会に向けて】

 

「わが国の科学者の代表機関」と位置付けられる日本学術会議は、「原子炉事故緊急対応作業員の自家造血幹細胞事前採取に関する見解」として、「不要かつ不適切」との声明文を、菅首相に対する舛添議員の代表質問と同日の4月25日に発表した(32)。我々は、4月28日に日本学術会議の金澤一郎会長に、意見書と公開討論会開催の申し込みを直接手渡し(33)、開催を検討する旨の返答を頂戴した。しかし、その直後、5月2日になって、「1.議論を行った委員会の名称が間違っていたので、「放射線の健康への影響と防護分科会」を「基礎医学委員会・総合工学委員会合同放射線・放射能の利用に伴う課題検討分科会」に修正、2.一部、引用文献が不適切だったため、当該論文を引用した文章を削除、3.「高度に専門的な知見を含む課題であるので、日本血液学会内で、倫理的な側面を含めて十分議論され、できれば統一的見解を示されることを期待する。」ことを追記」(34)との修正が発表された(17)。なお、削除された文献は前編で紹介したデューク大学のライマン教授のものだが(12)、健常人における白血病発症リスクについては一言も触れられていない。
谷口プロジェクトに関わる科学的な議論については、愛媛大学大学院の谷川武教授が招集役となり、日本学術会議等の専門家を含めた公開討論会の開催準備が進められている(13)。


【国内の他団体からの意見】

 

一方、造血幹細胞採取に関しては最も専門性を有する日本造血細胞移植学会から3月29日付で「福島原子力発電所事故の作業者に対し、今後の長期化する作業に対応し念のために自己造血幹細胞保存が望ましいとされた場合、学会はその医学的、社会的妥当性を検討した上協力します。」(35)、国立がん研究センターからは「被ばく線量が 250 ミリシーベルト以下での職場環境が保たれない場合は、 自己の末梢血幹細胞を保存しておくことを提案する。」(36)との声明が出されている。日本造血細胞移植学会は、5月23日にも追加声明を出し(37)、「原子力発電所事故の修復作業が長期化し、且つ本学会が要望した作業者の放射線被曝に関わる詳細な情報開示が遅滞している現状において、今後作業者等が高い放射線被曝をする可能性を完全に否定することは出来ないと判断します。従ってそのような事態が想定される事例を対象と した自己造血幹細胞採取・保存を可能とする体制を維持します。」とした上で、日本学術会議の見解に対する反論を公表した。日本学術会議から指名された日本血液学会からは、現在のところ見解が公表されていない。なお、テロリズム対策の一つとして海外からの関心も高く、ヨーロッパの専門学会等で谷口プロジェクトが議題の一つとして大きく取り上げられていることも申し添えておく。


【初めて自己末梢血幹細胞採取を行った原発作業員:鈴木智彦氏】

 

このような混沌とした状況の中、週刊ポスト誌6月10日号で、「僕は原発作業員「精子を取りに行かなくちゃ」衝撃の潜入ルポ」(38)、週間文春誌6月9日号で「最大のタブーに切り込んだ!原発作業員とヤクザ フクシマ50に暴力団員がいた」(39)という記事が発表された。これらの原発ルポは、本当の現場を知る者にしか書き得ない迫力に満ちている。記事を執筆した鈴木智彦氏は、暴力団取材に精通し、「潜入ルポ ヤクザの修羅場」(文春新書)や「ヤクザ1000人に会いました!」(宝島社)等の著者で知られるライターでもある。鈴木氏は虎の門病院に入院し、G-CSFによる自己末梢血幹細胞採取を無事終了し6月6日退院した。鈴木氏のような人物が谷口プロジェクトの採取第一号となり、人類史上初めて自己末梢血幹細胞の事前採取・保存後 に原発事故作業へ向かう人間となったのは象徴的な出来事である。


【終わりに】

今回の活動を通じ、日本では公開で議論して方針決定する土壌が不十分であるという事実を我々は痛感した。谷口プロジェクトに対する批判があることは、非公開の会議や匿名のインターネットメディアなどでは多少見聞きするが、固有名詞が公開されているものは前述のごく一部の有識者に限られている。また、政府答弁などでも反対とする根拠が不明確であり、反対する真の理由が明示されておらず、議論が尽くされていないと感じる。日本では公開の場で徹底的に議論するという習慣が少なく、科学的議論が必要とされる場合であっても、物事は場の空気で決められることが多い。個人が決定の主体になることを回避するという文化は、日本の長い歴史の中で育まれた智恵でもあり、一概に否定する必要はないだろう。平時であればその方がよい場合もある。しかし、日本の行く末を左右するこの非常事態においては、公開の場での議論を 十分に行い、歴史史料として残す必要があると考える。特に反対意見を持つ皆様からは是非とも実名かつ公開での議論にご参加頂き、あらゆる立場からの意見を踏まえた上で、日本の将来にとって最善の意志決定がなされることを我々は望んでいる。


小説家の村上春樹氏は、エルサレム賞・受賞のあいさつ「壁と卵」で、多くの反対意 見を押してイスラエル訪問を敢行した理由についてこう語っている。

「なぜなら小説家というものは、どれほどの逆風が吹いたとしても、自分の目で実際に見た物事や、自分の手で実際に触った物事しか心からは信用できない種族だからです。」

谷口プロジェクトには残念ながら小説家はいないのだが、我々も同じ種族に属するよ うだ。


引用URL
(1) http://www.savefukushima50.org/?p=813&lang=ja
(2) http://www.savefukushima50.org/?p=813&lang=ja
(3) http://www.savefukushima50.org/?p=933&lang=ja
(4) http://www.savefukushima50.org/?p=923&lang=ja
(5) http://www.savefukushima50.org/?p=438&lang=ja
(6) http://www.savefukushima50.org/?p=471&lang=ja
(7) http://www.savefukushima50.org/?p=475&lang=ja
(8) http://www.savefukushima50.org/?p=816&lang=ja
(9) http://www.savefukushima50.org/?p=1256&lang=ja
(10) http://www.savefukushima50.org/?p=434&lang=ja
(11) http://www.savefukushima50.org/?p=443&lang=ja
(12) http://www.savefukushima50.org/?p=690&lang=ja
(13) http://www.savefukushima50.org/?p=1173&lang=ja
(14) http://www.savefukushima50.org/?p=750&lang=ja
(15) http://www.savefukushima50.org/?page_id=787&lang=ja
(16) http://www.savefukushima50.org/?p=858&lang=ja
(17) http://www.savefukushima50.org/?p=1121&lang=ja
(18) http://www.savefukushima50.org/?p=795&lang=ja
(19) http://www.savefukushima50.org/?p=856&lang=ja
(20) http://www.savefukushima50.org/?p=994&lang=ja
(21) http://www.savefukushima50.org/?p=558&lang=ja
(22) http://www.savefukushima50.org/?p=608&lang=ja
(23) http://www.savefukushima50.org/?p=637&lang=ja
(24) http://www.savefukushima50.org/?p=1116&lang=ja
(25) http://www.savefukushima50.org/?p=1118&lang=ja
(26) http://www.savefukushima50.org/?p=365&lang=ja
(27) http://www.savefukushima50.org/?p=1223&lang=ja
(28) http://www.savefukushima50.org/?p=542&lang=ja
(29) http://www.savefukushima50.org/?p=1160&lang=ja
(30) http://www.savefukushima50.org/?p=967&lang=ja
(31) http://www.savefukushima50.org/?p=1220&lang=ja
(32) http://www.savefukushima50.org/?p=640&lang=ja
(33) http://www.savefukushima50.org/?p=742&lang=ja
(34) http://www.savefukushima50.org/?p=797&lang=ja
(35) http://www.savefukushima50.org/?p=436&lang=ja
(36) http://www.savefukushima50.org/?p=1158&lang=ja
(37) http://www.savefukushima50.org/?p=1014&lang=ja
(38) http://www.savefukushima50.org/?p=1131&lang=ja
(39) http://www.savefukushima50.org/?p=1187&lang=ja

【筆者プロフィール】

谷口プロジェクト事務局
谷本哲也

平成9年九州大学医学部卒
独立行政法人医薬品医療機器総合機構生物系審査第一部
公益財団法人がん研究会がん研究所嘱託研究員
日本内科学会認定総合内科専門医
日本血液学会認定血液専門医
注:本稿は筆者個人の文責によるものであり、所属団体を代表するものではない。

連絡先:savefukushima50@gmail.com

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